2021年5月からベトナムでは新型コロナウイルスの第四波で感染が拡大し、私が居住するホーチミン市では2021年5月31日から社会隔離施策が実施され、さらに7月9日にロックダウンになりました。実際にどのようなことが起こったか、記載しています。

引用:Tuoi Tre
目次
ベトナムの新型コロナウイルス感染状況
ベトナムでは2021年4月下旬以降、新型コロナウイルス第4波の市中感染が増加しており、第1,2,3波を上回っています。第4波は北部のBac Giang省やBac Ninh省、南部ホーチミン市を中心に感染が拡大しています。
ホーチミン市の社会隔離施策
2021年の5月31日から、ホーチミン市は首相15号、16号に基づく社会隔離を実行しました。(首相15号)不要不急の外出は避けること、飲食店は持ち帰りのみ、美容院やデパートなど生活に必要でないサービスの営業停止というものです。企業では在宅が推奨され、知り合いの日本人駐在員はほとんど在宅勤務になっているようです。
社会隔離施策は当初は15日間の予定でしたが、感染が収まらないため2週間延長、その後無期限で首相指示10号に基づく社会隔離を延長という決定がされました。首相10号ではバス、タクシー(Grabなど配車アプリを利用するものを含む)など公共交通機関も運行を停止されました。
さらに7月9日からは首相16号に基づく社会隔離がホーチミン市全体に適応され、実質的なロックダウンが15日間実行されました。
ベトナムのワクチン接種状況
感染を押さえ込むにはワクチンの接種が欠かせませんが、6月末時点でベトナムでは集団免疫を獲得するのに必要なワクチンが確保できておらず、Covaxや日本からの寄付などに頼っている状態です。
ホーチミン市では日本から寄付された100万回分のワクチンを6月中旬から主に工業団地に入居する企業の従業員などを対象に接種をしています。
私の周辺で起こったこと
社会隔離中に私の身の回りで起こったことについて記載します。
従業員の居住エリアが隔離される
ホーチミンの感染拡大初期はGo Vap地区で宗教関係グループでの大規模なクラスターが見つかり、その影響でGo Vap地区の一部は完全に隔離され、そこに居住する住民は隔離エリアを出ることができませんでした。弊社の従業員も2週間程度、出社ができなくなりました。
マンションの隣の棟が隔離される
私が居住するマンション(ビンホームセントラルパーク)の横の棟が突然隔離されました(2021年6月14日)。理由は感染者が2人見つかったということ。隔離されるとその建物に人が出入りすることはできません。住民は外に出られないので、入り口でデリバリーで生活に必要なものを受け取っています。約1週間後の6月22日に隔離が終了したというアナウンスがあり、隔離が解除されました。
公園、ジム、美容院、商業施設の小売店や飲食店が閉鎖される
私が居住しているビンホームセントラルパークには公園があるのですが、社会隔離が始まってすぐ他の運動施設やプールなどとともに閉鎖になりました。

また、商業施設に入っている飲食店や小売店は全て営業停止になっています。
100万人を超える大規模検査が実施される
感染が収まらず、ホーチミン市は7月の上旬に100万人を超える対象者に大規模な検査を実施しました。私が住むビンホームセントラルパークでも住民に協力要請がされ、基本的には全員が検査するようにと通知がありました。7月1-3日で集中的に検査を行っているようです。

引用:DanTri
ビンホームの大規模検査の様子
7月9日からのロックダウン中に起こったこと
食品が買えない
ロックダウンが発表された前日の7月8日、食品が買えなくなるという心配から人々が食品を買いだめた結果、スーパーから商品が無くなり、特に肉や卵が買えなくなりました。
野菜や果物は買えるようになったけれど、肉はない
ロックダウン2日目の10日にやっとスーパーに行くことができました。野菜や果物は普段通り買うことができましたが、肉のコーナーは完全に物がない状態になっていました。