一つ前のポストでホーチミン市伝統医学病院(Bệnh Viện Y Học Cổ Truyền TP.HCM)に行った話を書きました。今日はそこで処方された漢方薬について書きます。
私が症状として訴えたのは: ①毎月の月経周期の中で起こる不快感(腰や肩が重くなる、疲れやすい、眠いなど)。 ②風邪のひき始めの症状(だるい、疲れやすいなど)。 ③よく顔に出来物ができること。
診断書には、Suy nhược cơ thể(Asthenia)と書かれていました。日本語で無理やり理解すると、「弱い。エネルギーと強さの欠如。 力の喪失。」。お医者さんにはChronic Fatigue Syndrome(慢性疲労症候群)と言われました。自覚としてはそこまでひどくないのですが、まあ確かに症状だけ見るとそうなのか?とも思います。診断書ならびに処方箋はこちら。全部ベトナム語です。
ホーチミン市伝統医学病院で処方された薬はこちら。これで1週間分とのこと。一つ一つネットで調べながら、何を処方されたのか調べてみました。診断名を読むよりも、何を処方されたかを理解する方が自分の症状や対策がわかります。

それぞれの漢方薬の細かい説明は以下に書きますが、総合すると私は漢方で言うところの「腎虚」で、血の巡りが乱れていて、それを改善するための薬(①〜③)を処方されたようです。なるほどお〜〜!と思うとともに腎虚と診断されたことにちょっとブルーにもなりました。腎虚=老化なので😱 ただ若い人でも腎虚の状態になるようですが。。ただ腎虚について調べると症状で思い当たることが多いので、やっぱりそうなのかもしれないと妙に納得しています。
効果のほどはわかりませんが、1週間分処方されたものを飲んでみて、結果をみてみようと思います!
[1ヶ月飲み続けた2020年6月追記]悩まされていた倦怠感、月経周期に伴う体調不良、出来物などの問題から1ヶ月以上フリーです!体調も非常に良く、効果を感じています。1週間で効果を感じたので、処方された漢方薬がなくなる前にもう一度処方してもらいに行きました。2度目に処方されたものは1回目とは少し違う内容でした。
1度目、2度目に処方された漢方薬は全て材料と効用を調べてから服用し、合わないものについては飲まないようにしました。
処方された漢方薬のほとんどが私にはとても合うようなので、しばらく続けてみようと思っています。
適切な診断と処方により、ホーチミン市伝統医学病院はとてもいい病院だと思います。ホーチミンで漢方薬を処方してもらう時は、こちらの病院はおすすめです。
[ホーチミン市伝統医学病院で処方された漢方薬の名前と成分、効果]
①Cao lỏng lục vị (液体腎強壮剤) ホーチミン市伝統医学病院特製の漢方薬(液体)です。味は正露丸に酢を加えたような味!原料をみてみると、「六味丸」に近い原料のようです。腎虚を治す漢方薬ですね。(参考:大阪大学大学院医学研究科 先進融合医学共同研究講座)
●主な原料
– Thục địa(熟地黄):マノハグサ科アカヤジオウの根を乾燥,又は蒸して乾燥したもので糖類,配糖体などを含みます。免血糖降下作用、補血、強壮、虚弱症、解熱などに効果があるよう。
– Bạch linh(茯苓):サルノコシカケ科マツボドの菌核を輪切りにしたもので多糖類などを豊富に含みます。鎮静、利尿薬として、胃内停水、心悸亢進、小便不利、口渇他、潰瘍予防などに効果。
– sơn thù(山茱萸):ズキ科サンシュユの果肉でリンゴ酸、サポニンなどを含みます。滋養強壮薬として、インポテンツ、頻尿、脚気などに用います。また血圧降下、補腎、腰痛、止血などに効果。
– Hoài sơn(淮山)山芋を乾燥させたもの。気力充実に効能があるとされ、下痢、咳、頻尿など幅広く利用されており、更年期障害や心臓病によいとされるDHEA(ヒトの体内に存在するホルモンの略称)が含まれています。皮膚の乾燥を潤したり、肌の疲労を防ぐなどの美肌効果もあるようです。
– Trạch tả(沢瀉)オモダカ科サジオモダカの根茎を乾燥したもの。胃内停水(胃の中がチャポチャポする) 、水瀉性下痢、急性胃腸炎、生理不順などに効果があるようです。 ●効用:めまい、立ちくらみ、背中の痛み、膝の疲労、排尿、夜間視力、喉の渇き、糖尿病の治療、高血圧、更年期障害。
②Hải sâm(ナマコ)
●ナマコは「腎」を強くする漢方食材とのこと。

③Bổ huyết(血液強壮剤)
こちらもホーチミン市伝統医学病院特製の漢方薬です。
●主な効用 血液増強、疲労、月経不順、めまい 血の巡りを良くし、特に女性特有の月経に伴う症状を改善するようです。ここにもThục địa(熟地黄)が含まれています。
④Bình vị(中和剤)
●主な効用 調和、膨満感、拒食症、消化不良、胸焼け、胃炎、胃食道逆流、下痢 これはあまり必要ない処方かな?
これらの症状はあまり思い当たるところがないので、飲まないでいいかもと思い飲んでいません。漢方なので、その辺りの判断は自分自身でいいのかなと思います!
⑤Khang Minh Bát trân nang

Khang Minh Bát trân nang
これは2回目に処方された漢方薬で、1回目に処方された2と同じ目的のものだそうです。お医者さん曰くこちらの方がよく効くとのこと。2と同様Thục địa(熟地黄)が主原料として含まれていますので、ほぼ同じ目的ですね。
⑥AMEPOX
●原料 L-Cystine(L-システイン)LシステインはハイチオールCなどに配合されているアミノ酸。おそらく顔の出来物の症状に対して処方されたのでしょう。
●おもな効用:L-システインは「ターンオーバーを正常化」「体の代謝(エネルギー産生)をサポート」「抗酸化作用」の3つのはたらきにより、体の内側からシミ・肌荒れなどの肌トラブルを改善し、体の疲れ・だるさに効果を発揮します。(引用:ハイチオール)
Lシステインについて調べれば調べるほど、良いものだと思ったので服用してみたのですが、なんとなく違和感を感じたので、私には合わないようです。2度処方しただけで、あとは処方していません。漢方薬の域を少し超えてる気もしました😅

AMEPOX
適切な診断と処方をしてもらえる、とてもいい病院だと思いました。ホーチミンで漢方薬を処方してもらう時は、こちらの病院もぜひ検討してみてください。
ホーチミン市伝統医学病院(Bệnh Viện Y Học Cổ Truyền TP.HCM)
住所:179 Nam Kỳ Khởi Nghĩa P.7, Q.3, TP.HCM
電話: 028 39326579 ウェブサイト:http://www.yhct.vn/Home.aspx